お役立ち情報玉くしげ あれこれ編(2)アイフォンを使いやすく♪(弱視者向け)アイフォンの細かな文字を見るのはしんどいけど、難しい操作もマニュアルを読むのも苦手・・そんな私みたいなかたのために、見えにくいアイフォンを使いやすくするための 設定と操作の方法をわかりやすくまとめました。 (老眼のかたもぜひチャレンジしてみてくださいね) 1.設定要らず!指先で画面を拡大 2.簡単設定でどんな画面も拡大 3.一度設定すれば基本のフォントサイズが大きく 4.感動!色反転でぐんと見やすく 5.音声読み上げ入門編(超初心者向け) 6.チェックを入れるだけ!オン/オフを一瞬で切り替え 7.音声読み上げで文章を読もう(初心者に毛が生えたかた向け) 8.このページに出てくる操作のおさらい 1.設定要らず!指先で画面を拡大「天使の杖でおいでやす」のホームページの文字は、アイフォンで見ると小さくなってしまいます(しょんぼり)。「もうちょっと大きいと見える」とか「今、ここだけ大きくしたい」という場合は この方法をお試しください。 ■操作方法 ①まずアイフォンを左手に持ち、右手の人差し指と中指をそろえて指先を画面の真ん中あたりに当てます。 (左利きの方はもちろん逆でもOK) ②次にその2本の指先を画面に当てたままひらきます。 たったこれだけで、画面はかなり拡大されます。 もとに戻したいときは2本の指をひらいて画面に当て、閉じる動作をすると 標準サイズまで縮小します。 この簡単な拡大ができるのは、インターネット画面や画像、HTML版メール等の閲覧時、 それにカメラ起動時にも使えるので、手元のものをさっと拡大して見たいときにはルーペのような役割も果たします。 ただし通常のメールやライン、アプリの画面では昨日せず、やると指が空振り状態になります。 また拡大した分、画面からはみ出す部分ができてしまいます。 画面に指を1本当てて動かすことで、はみ出した部分を見ることができますが、 長い文章を読むときには、画面を左右に動かしながら下にも動かすことになるので この方法では車酔い?船酔い?二日酔い?状態になってしまいます。 この方法はちょっと見たいときにはとても簡単で便利ですが、 長文メールやホームページの情報をじっくり読みたいときには 後述の音声読み上げを利用できるようになると、目も疲れなくてよいと思います。 アイフォンの「設定」の中の「アクセシビリティ」という項目の中には、 障害のある人もアイフォンを使いやすくするための機能がまとめられています。 最後にiPhoneの利用ガイドのURLを載せますので、興味のある方はご参照いただけたらと思いますが、 ここではその中から、 「画面拡大」「フォントサイズ拡大」「画面の色反転」「音声読み上げ機能(VoiceOver)」について 簡単に説明していきたいと思います。 2.簡単設定でどんな画面も拡大設定はワンステップ、「ズーム機能」をオンにするだけです。■設定方法 「設定」の中の「アクセシビリティ」の中の「ズーム」をタップして「ズーム機能」をオンにします。 (ここでいう「オンにする」というのは、項目の右の楕円の中の丸印のボタンを、指で左から右に移動させることです) 設定はこれで完了。 次からは画面を拡大したいときに、画面を3本指で2回トントン(ダブルタップ)することで 画面の拡大/標準の切り替えができるようになります。 ■操作方法 3本指で2回トントン。 この方法はズーム機能の設定画面をひらけば書いてありますが、暗記したいというかたは、 「見にくい(3、2、くい)から拡大しよう」などオリジナルの語呂合わせを考えるのもよいと思います。 またズーム機能の設定画面には、拡大率の変更方法も書いてあります。 この拡大はインターネット画面や画像だけでなく、ロック画面も時刻表示も すべての画面に適用されます。 (拡大したまま電源を切ると、次に起動したときも拡大されていて、 パスコードの入力画面の一部がドアップになっていたりしてちょっとびっくりします。 そんなときは「3、2、くいから縮小」3本指ダブルタップで元の大きさに戻しましょう) 3.一度設定すれば基本のフォントサイズが大きく■設定方法「設定」の中の「アクセシビリティ」の中の「画面表示とテキストサイズ」の中の 「さらに大きな文字」をオンにする。この画面の下部の丸印を右に移動させるほど文字は大きくなります。 この設定で、メール画面や一部の対応アプリの文字をかなり大きくすることができます。 (私は「文字を太くする」もオンにしています) 4.感動!色反転でぐんと見やすく■設定方法 「設定」の中の「アクセシビリティ」の中の「画面表示とテキストサイズ」の中に 「反転(スマート)」と「反転(クラシック)」という項目があるので、どちらかをオンにしましょう。 (それぞれの項目の下に説明が書いてある通り、反転のしかたが異なります) [クラシックのほうが見やすい場合] レシートを写真に撮って色を反転して確認したい場合や PDF等の確認、スマート反転では背景色の変わらないアプリ等の使用時。 [スマートのほうが見やすい場合] 風景写真や人物写真など、色を反転したくない画像を含む場合)、 どちらでもよい場合もありますが、後述のショートカットに設定して、 簡単に切り替えられるようにしておくと便利です。 切り替えて使い分ける場合はショートカットの操作方法を参照してください。 5.音声読み上げ入門編(超初心者向け)アイフォンには、画面の情報を音声で読み上げる「VoiceOver」という機能があります。見えない人の多くはこの機能を使って画面を見ずにアイフォンを使いこなしていますが、 VoiceOverをオンにすると、それまで1本指タップでできていた選択・実行が、それではできなくなります。 ですので、まずはオンにしたときの操作方法とオフにする方法を知ってからVoiceOverをオンに設定しましょう。 (でないと、電話がかかってきても出方がわからず切ってしまうなどということになります) ■基本の操作方法(項目の選択と実行の方法) VoiceOverオフの通常の状態では、項目の選択と実行が1本指タップで同時におこなえたのに対し、、 オンの状態では ①まず項目を選択してから、 ②次に1本指で2回トントン(ダブルタップ)して実行 というのが基本の動作になります。 最初の項目の選択のしかたは、画面を見ておこなう方法と見ずに行う方法があります。 ①-1 画面が見える場合:選択したい項目を1本指で1回タップします。(項目を音声で読み上げます) ①-2 画面が見えない・見えにくい場合:画面上のどこかを1本指でタップし、 そのとき読みあげた項目を基準に、それ以降の項目を選択したいときは 画面のどこかを右にシュッとなぞる動作(右フリック)、 手前の項目を選択したいときには左フリックで項目をひとつずつ聞き、 選択したい項目が聞こえたところでフリックをやめます。 ①-3 画面が見えない場合でも、1本指で画面をあちこちふれてみて、選びたい項目が聞こえればそれでOK。 よく使う項目はおおよその場所を覚えておくと少ないフリックでたどり着けます。 また、見えてるんだけど細かくて選びにくいパスワード入力などもVoiceOverをオンにすれば、 隣の文字にふれてしまったときには左右フリックで確実に選択することができます。 ②項目を選択したら1本指ダブルタップ。このときは画面上のどこでトントンしても大丈夫ですが、 あまり端っこでないほうが動作が安定します。 基本操作が分かったところで設定方法です。VoiceOverのオン/オフを切り替えるには、次の3通りの方法があります。 ■設定方法 基本の方法:「設定」の中の「アクセシビリティ」の中の「VoiceOver」をオン(オフ)にする。 siriにお願いする:siriに「VoiceOverをオン(オフ)にして」と話しかける。 事前にアクセシビリティのショートカットに設定しておき、ショートカットから選択・実行する。 設定方法は、オフからオンにするときもオンからオフにするときも同じですが、 オンの時にオフにする場合は、オフの時にオンにするときとは異なる操作が必要となりますので注意しましょう。 ■VoiceOverがオンの時にオフに切り替える基本の方法 ①1本指でホーム画面のどこかをタップした後、右または左にフリックし、「設定」と聞こえたらダブルタップ。 (「設定」が画面のどこにあるかわかる場合はそこを1本指でタップし、「設定」と聞こえたらダブルタップ) ②設定画面を1本指で右フリックしていき、「アクセシビリティ」と聞こえたところでダブルタップ。 ③アクセシビリティの画面を1本指で右フリックするとすぐに「VoiceOverオン」と聞こえるので、 そこでダブルタップしてVoiceOverの画面に移動。 ④VoiceOverの画面は、最初にオン/オフの切り替えボタンがあります。 すぐにもう一度「VoiceOverオン」と聞こえますので、ここでダブルタップするとオンからオフに切り替わります。 ダブルタップして「VoiceOverオフ」と聞こえたら、そのあとは通常の操作方法に戻ります。 この手順はアクセシビリティのショートカットに設定することで大幅に短縮できます。 というわけで・・ 6.チェックを入れるだけ!オン/オフを一瞬で切り替えアクセシビリティのショートカットというのは、設定を開いて項目を選んで実行する代わりに、よく使う項目をショートカットに設定することで、オン/オフの切り替えを簡単に行う機能です。 アイフォンを常に音声で利用する場合はあまり必要ありませんが、目で見て使うことと 音声読み上げを使い分ける場合は、ショートカットに設定しておくと便利です。 (siriにお願いするのも簡単ですが、交通機関を利用しているときなど、声に出してsiriに話しかけにくい時にも使えます。 なお、公共交通機関や飲食店でVoiceOverを使う場合はなるべくイヤホンを使用しましょう) ■設定方法 ①「設定」の中の「アクセシビリティ」の中の最後の項目「ショートカット」をタップしてひらく。 注意!「設定」の中にも「ショートカット」という項目がありますが、それではなく「アクセシビリティ」の中の「ショートカット」です。 ②最初に操作方法の説明が書いてあり、次にショートカットに設定できる項目が並んでいるので 設定したい項目をタップすると、左にチェックマークがつきます。(タップするごとに選択と解除が切り替わります) 設定はこれだけです。 ■操作方法 ショートカットの利用方法は、ショートカットにひとつの項目だけを設定しているか、複数の項目を設定しているかで異なりますが、 いずれも閲覧中の画面を閉じることなく機能のオン/オフの切り替えができます。 ①ひとつの項目だけを設定している場合: ホームボタン(ホームボタンがないタイプの場合はサイドボタン)を3回続けて押すだけ。 ②複数の項目を設定している場合: ホームボタン(またはサイドボタン)を3回押すと、設定している機能の一覧が画面に並びます。 そのなかから切り替えたい機能をひとつ選択・実行すると切り替わります。 (例)VoiceOver、反転(クラシック)、反転(スマート)のみっつをショートカットに設定している場合、 ホームボタンを3回押すとこのみっつとキャンセルの項目が画面に表示されます。 VoiceOverがオフの状態でVoiceOverを選ぶとVoiceOverがオンになり、 そこからは音声で画面が読み上げられると同時に操作方法も切り替わります。 VoiceOverがオンになっている場合は、右フリックしていくと上から順に項目を読み上げますので、 選びたい項目が聞こえたところでダブルタップします。 ※ホームボタン(またはサイドボタン)を3回続けて押すスピードは、「アクセシビリティ」の中の 「ホームボタン」(または「サイドボタン」)をタップし、 「遅く」を選択するとゆっくりめに操作しても反応してくれます。 切り替えが自在にできるようになれば、普段は目で見てアイフォンを使っているかたも、 長い文章を読むときに気軽に音声読み上げができますので よかったら挑戦してみてくださいね。 7.音声読み上げで文章を読もう(初心者に毛が生えたかた向け)前項ではVoiceOverをオンにしたときの操作方法の基礎と、簡単にオン/オフを切り替える方法を説明しましたので 次はいよいよ音声での文章の読み上げについてです。 便利な機能はたくさんあり、お伝えしたくてむずむずしますが、 ここでは最低限必要な機能だけを説明します。 ■操作方法 ①1文(1段落)ずつ読む:1本指で右にしゅっとはらう(右フリック)。 ひとかたまり読み上げるといったん読み上げが終わるので、次を読むときはまた右フリック。 ②選択している場所から最後まで続けて読む:画面のどこかに2本指をあて、下にすうっとなでる(スワイプ) 語呂合わせは「つうっと続ける」などはいかがでしょうか。(2本指の2をワンツースリーのツーで表現してみました) ③読み上げを停止:画面のどこかにふれると読み上げがとまります。 ④次のページへ進む:ページが画面の下に続いている場合は、いったん画面のどこかにふれたあと、 ページを下から上にあげるように、3本指で下から上にすうっとなでる(スワイプ)。 右に続いている場合は右から左に3本指でスワイプ。 (ページめくり、めぐり、めぐスリー・・いまいちでしょうか) ⑤読み上げ速度の調整:「設定」の中の「アクセシビリティ」の中の「VoiceOver」の中の オン/オフ切り替えボタンの次に読み上げ速度を調節するコントローラーがあり、 バーを右に移動させるほど早くなります。 頻繁に速度調節したい場合は「ローター」を使いこなせるようになると便利です。 (ローターはVoiceOverがオンのとき、画面に右手の親指と人差し指の指先をあて、 ダイヤルを回す動作をして様々なメニューを表示させ、選択・実行する機能です) 以上、アイフォンを見やすくする方法と音声読み上げの初歩をご紹介してきました。 設定については何かを見ながらすればよいと思いますが、日々の操作を いちいち何かで調べながらするのは大変なので、操作については 覚えてしまうとよいと思います。 以下、操作方法をコンパクトにまとめましたのでご利用ください。 (最初の、指で画面を拡大するのは簡単なので省きます) 8.このページに出てくる操作のおさらい●画面拡大:3本指でとんとんダブルタップ(事前にズーム機能をオンにしておく)「ミ、ニ、くいから拡大しよう」●アクセシビリティのショートカットの実行(反転やVoiceOverのオン/オフの切り替え): ホームボタン(またはサイドボタン)を3回押す (複数の項目を設定している場合は、3回押したあと表示された項目からひとつ選択して実行) ●VoiceOverがオンのとき 選択:1本指で項目をタップ、または1本指で右(または左)にシュッとフリック 実行:選択後、画面のどこかを1本指でとんとんダブルタップ 1文ずつ読み上げ:1本指で右フリック 続けて読み上げ:2本指で下にすうっとスワイプ 「ツーっと続けて読もう」 次のページへ進む:3本指で下から上(または右から左)にスワイプ 「ページめくりのめぐスリー」 さらに便利な機能を使いこなしたい方は・・ iPhoneユーザガイド VoiceOverについて(外部リンク)をご参照ください。 https://support.apple.com/ja-jp/guide/iphone/iph3e2e2281/14.0/ios/14.0 いかがでしたでしょうか。 私のアイフォンはSEという、たぶんちょっと古い型なので 皆様のお使いのアイフォンではこのページの説明の通りではないことも多々あると思いますが、 上記公式サイトではバージョンを選んで使い方を見ることもできるようですので そちらをご参照ください。 「わかりにくい」「語呂合わせのセンスがない」など苦情もうけつけておりますので なにかありましたらご連絡ください。 弱視のかたがまだ見えているうちにVoiceOverを使うことは、視力低下が進行した際の 自分への支援にもつながります。 見えている状態で使ってみると、画面上は見えているのに音声読み上げに対応しない画像やボタンなどが 意外と多いことにも気づくかもしれません。 実はこの記事は、書こうと思ってから2年も経ってしまってようやく書いたのですが、その間にずいぶんと 機能は向上し、説明や使い方もわかりやすくなったと思います。 改善にかかわっておられるかたに感謝しながら、自らの気づきや歩みも、一歩でも改善につながればと思います。 (2021.02 by yuki) ページの先頭へ戻る 1.トップページへ戻る 2.図のない京都図鑑(お出かけガイド)へ 3.お花つみガイド(お手洗い情報)へ 4.お役立ち情報玉くしげへ 5.杖休め茶屋へ |