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こんなアドベンチャークルーズになるとは… 伊根湾巡りカモメ号


  アクセス 丹後鉄道天橋立駅より丹海バスに乗り日出下車。すぐに伊根湾巡り乗船場あり。
料金 一般 680円 障害者手帳で本人と付き添いの方一人半額
カモメの餌 100円
おすすめの季節 春から夏

 夏になると海に抱かれたくなりませんか?
泳ぐのは無理でも海を感じたい。
大地から身体を解き放ち、水平線へと漕ぎ出す船に乗れば
波のリズムに地球の鼓動を知ったあの日を思い出します。

手軽に解放感を満喫できる京都のリゾート、丹後半島 伊根へ。
それにしても伊根湾を約30分程度で巡る小さな船旅で、こんなアドベンチャーな世界を体験できるとは…。


 伊根湾は、近くに青島 遠くに大島小島が、湾に沿って透き通った海に浮かびます。
その姿が美しい小さな漁港です。
遊覧船は岩肌まで緑の生い茂る島々を巡り、舟屋へと近づいて行きます。
 私は、海と乗船口の境目に白杖を当て慎重に乗り込みました。
全長20メートル程の船は大きなエンジンの音と油の匂いがしています。
カモメの餌やりができるので、船の上は絶えず鳥たちがとびかっています。
最初のアクシデントはそこで起こりました。
私は作り付けのベンチに腰掛け、心地よい潮風と波の音に浸っていました。
遊覧船の進行案内のアナウンスに、島の様子を想像するだけでウキウキしてきます。
デッキに上がろうと席を立った時気が付きました。
白いスカートにカモメの落とし物が付いています。
急いで濡れティシュでぬぐっていると、凄い悲鳴が聞こえてきました。
大変です!すぐ近くで、人が襲われたのでしょうか?
なんと! カモメが同行の友達の頭の上に乗り、羽をバタバタ動かしているのです。
(これは油断できない)
もう優雅な船旅を思い描いている場合ではありません。
「ききききー」「がががが」
カモメは興奮し喉を鳴らしています。
ホラー映画の効果音になりそうな響き。
おだやかな海に、かえって胸がざわつきます。
カモメはいつの間にか50羽近くに増え、船上を覆いつくす程です。
餌を取り合い、敵の首を噛む者もいる様です。
私はジェラシックパークを思い出しました。
翼竜の襲撃。あちこちで悲鳴がきこえます。
私達は日傘をさし、防衛体制に這い入りました。
カモメは傘の上に降り立ちバタバタ足と羽で攻撃してきます。かなりの重量を感じます。
傘がなければ頭の上は糞まみれになったでしょう。
時が止まり、目の前の島からテラノザウルスがとびかかってくるかと思いました。
見えないと恐怖のスピードが加速します。

「録れたヨ」
その声は、もちろんカモメを捕まえた訳ではありません。
私達はホッとして、飛び立つカモメを見送りました。

そうです。
この格闘劇はしっかり動画に録り、私達の勝利となりました。
カモメさんお疲れ様。かっぱえびせんは美味しかったでしょうか?

船の乗車券売り場と船で餌のかっぱえび戦は売られています。
スリルと生き物が好きな方。遊園地や動物園より楽しめますよ。
襲撃されたくないかた。餌をやらなければ大丈夫なので、安心してご乗船下さい。
(2018.8 by moto)


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