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私たちもいってみたよ♪(yuki & Yoh) ビラ



令和2年1月某日。 桜もちちゃんから天使の杖に届いたレポート
なつかしくて心地よい雰囲気の喫茶店 ビラ
ここ、いってみたいね、とYohくんと一緒にいってきました。

まずはしっかり予習。
◆桜もちちゃんが作ってくださった言葉の道案内より◆
〈おおよその位置〉
千本今出川交差点南東から今出川通を東へ徒歩2分
〈千本今出川のバス停と交差点の位置関係〉
北行きバス停は交差点北西、南行きバス停は交差点南東。(千本通沿い)
〈各バス停からお店へ〉 1.まずはバス停から交差点の南東角へ
北行きバス停からは少し南へ戻り、交差点を南と東へ渡ります。
南行きバス停からは少し北に戻ると交差点南東です。
交差点で東を向いてください。右手の角には三菱UFJ銀行があります。
2.いよいよお店目指してスタート!
交差点南東(今出川通)にある点字ブロックから、身長158㎝の桜もちちゃんの歩幅で130歩。
時間にして2分ほどでお店の前です。
途中、あんぱんで有名な大正製パン所の甘い香りを右手に電信柱を4本 通りすぎます。
西陣郵便局の西側の小さな通りの西側角になります。
入口の段差は路面より5㎝ほど。
3..ゴール!
少し重い開き戸の扉を開けると昭和の喫茶店にあるカランカランと鳴るドアチャイムが出迎えてくれ、クラシックのBGMが流れています。

歩数、電柱の数、所要時間の目安、におい、通り過ぎてしまったときの目印・・・
こんなに手がかりがいっぱいあったら絶対行けそう!
というわけで、今回はナビアプリを使わずにいってきました。

◆いざ出発!◆
この日の 出発地は京都ライトハウスの最寄りのバス停「千本北大路(南行き)」です。
バスを待っていると、やってきたのは市バス59系統・・千本通から今出川通で東に曲がるバスでした。
約6分の乗車の後、バスをおりると、そこは交差点北東、千本通ではなく今出川通です。
いきなり予習とは違うパターン。
人生は常に応用編やね、とふたりでくすくす笑いながらも
桜もちちゃんのおかげで頭の中に交差点がばっちり入っていたので安心して臨めました。
千本今出川交差点は、どの向きのバス停も交差点を過ぎたところにある基本パターン。
その場合、私は慣れた千本北大路のバス停をイメージすると、初めての場所でも
比較的そのイメージをもとに移動できることに気づきました。
バスをおり、バスの進行方向と逆に西に戻り、音響信号をピヨに乗って南に渡ると、
桜もちちゃんの教えてくれたスタート地点の点字ブロックです。
さあ、身長161センチの私、いきます!

私は歩道の真ん中をいち、に、と数えながら歩きます。
yohくんは歩道の建物側を伝い、電柱を数えながら歩いてくれます。
電柱1本目はスタート地点すぐのところでした。
「88、あまいにおい、91、しないねえ、94かな?、95、」
数えながらしゃべるのはなかなか大変。
しかも電柱と歩数は同時には無理です。
自分でいってみて、改めて、桜もちちゃん、きっと何度も行き来してくれたんだろうな・・と
気づきました。
ありがとうございます!

私「119、120、」
yohくんの白杖「がさがさ」
yohくん「ここは植え込みらしい」
私「127、そうなんや、129、130!」
yohくん「小さい段差」
私「あっ!きっと入口!入口っぽい!ドアある!」
ぎりぎりふたりが立てるくらいのエントランスに立ち、
正面のドアらしきものを手探り。左手の取っ手を手前に引くと・・
ドア「カラン」
ふたり「やった~!!」
身長161センチの私が歩いても、ぴったり130歩でした。
電柱も、途中ちゃんと4本ありました。
すごーい!
ふたりで感動を分かち合えた瞬間、改めて桜もちちゃんに感謝です。

◆店内◆
京都の飲食店は奥に向かって縦に長いことが多い気がしますが、
こちらは入口から見て左に、さほど大きくはないですがダイニングキッチンのような空間が広がっています。
通りの角にあり2面が大きな窓になっているので
レポートのとおり店内は明るく開放的な感じです。
その窓は北と東に向いているため光は柔らかで、それがやや低めに作られた窓から斜めに射し、
どことなく懐かしい、落ち着いた雰囲気を店内に醸していました。

◆BGM◆
お店に入るとき、ドアを開けると耳に飛び込んでくると思っていた音楽が聞こえず
一瞬あれ?となったのですが、たまたま曲と曲の間だったのかもしれません。
食事中はクラシックが心地よく流れていました。
平日の店内は2、3組の客が時折入れ替わる感じで、テーブルの間隔がゆったりしているので
距離をおいて聞こえてくるほかのかたの談笑もほどよいBGM。
店員さんのひっきりなしのステップ、やまびこ挨拶、洗ったお皿をガチャガチャ重ねる音・・
そういったせわしさを感じさせる音はまったくありません。
誰かが席を立つときに、木製の椅子が床にたてるゴゴ、という音には
無意識に心が子どもの頃に還るような響きがありました。

◆食事◆
お店にいったのは平日のお昼だったので、日替わり定食がありました。
(この日は白身魚のフライ定食でした)
それもおいしそうだし、桜もちちゃんオススメのチキンカツや焼きそばセットも
絶対おいしそうと思っていたのに、奥様の読んでくださるメニューを聞いているうちに
耳移り?してしまい、私はカニクリームコロッケセット、yohくんはオムライスを注文。
ほどなく、「ご飯は左手前、お味噌汁はその奥」と配膳の位置を教えてくださりながら
並べられた食事は、どれも丁寧で優しい味わいで本当においしかったです。
お椀ではなく平皿に盛られたご飯が洋食を語っていました。
が、セットはスープではなくお味噌汁。
食べるのもナイフとフォークではなくお箸を置いてくださり、どこかほっこりする感じでした。
私のカニクリームコロッケさんは、ご飯の右、体の正面におかれた30センチ弱のお皿の右側に
立派なのがふたつかみっつありました(確かめる前にお箸でつっついてよくわからなくなりました)
衣はサクサク、中はポッテリした中にきちんとカニの風味と食感があり
口に運ぶたびに、丁寧に作られたものをいただく幸せが広がりました。
yohくんにひとくちいただいたオムライスは、今風のふわとろではなく
薄焼き卵にくるまれていて、ほどよく火の通った卵のふちの食感が懐かしく、好きな感じでした。
オムライスはラグビーボール型ではなく、30センチ弱のお皿いっぱいに
丸く作られていて、結構ボリュームがあったそうです。
ちなみに私がいただいたひとくちは、スプーンの上にご飯とそれをくるむ卵が
とても綺麗に再現されていて、私が物々交換でyohくんのお皿にそっと置いた、
でもくずしてしまったカニクリームコロッケとはえらい違いでした。

ランチのあとでいただいたコーヒーがまた絶品でした。
実は、「あ、この味」と、時々出会える私好みのコーヒーは、
納豆に感じるのと同じ種類の、豆の持つ香気を鼻腔に感じます。
yohくんに「納豆の匂いがする」と言うと、笑いながら
「それはあまりおいしそうに聞こえないから、別の表現に置き換えてみたらどうかな」
と、至極もっともなアドバイスをもらいました。
口に運ぶ瞬間のあの感じをなんて表現すればいいか、
今のところ思いついていませんが、研究してみます。

食後のコーヒーは1杯200円だったようで、お会計は二人分で
2,180円ぐらいとお得な感じでした。
ゆっくりと流れる時の中で過ごす贅沢な時間、ごちそうさまでした。

◆おまけの寄り道話◆
道案内に登場する大正製パン所さん。
2年前に一度いった、思い出のあるお店でした。
ここだったんだ。
あんパンもぜひ買って帰りたいと、
行きには見つからなかったお店探しに再チャレンジ。
でもやっぱり見つからなくてがさがさしていると、通りすがりのかたが
声をかけてくださり、お店は見つかったけれどお休みだということがわかりました。
(日曜・祝日が定休、月曜が不定休のようです) 道理で甘い香りがしなかったわけです。
大正製パン所さんは、スタート地点の点字ブロックから26歩だったと思います。
ビラさんに行かれるかた、ぜひこちらもいったよ報告期待してます!

お店を探しているとき、私の目に唯一見えたのは「アサノ」という大きなカタカナの文字でした。
帰って調べてみると、それは「アサノ楽器・箏」という、文久年間創業の由緒ある和楽器屋さんでした。
昭和初期には、地方から来ていた西陣の織り子さんたちが
帰省のお土産にするのに、ハーモニカが飛ぶように売れたそう。
そんなエピソードにふれ、yohくんと歩いた道のりに
当時の若い織り子さんたちのいくつもの足音が重なりました。
西陣エリア、またゆっくりそぞろ歩いてみたいです。
(2020.2 by yuki)

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