天使の杖でおいでやす トップページへ戻る

番外編第7話

お母さんだョ 小雪さん♪


「テンちぇるちゃん」「テンちぇるちゃ〜ん」「テンちぇるちゃぁ〜ん」

「ハァ〜イ、テテンチェルチェル、テテンチェル〜♪」

 テンちぇるちゃんが、お寺の上に着きました時に、なにやら山門を入った所で
皆が集まっているのが見えました。
「何をしているのかしら?」
とよく見てみますと、その中心には後ろに3体の鬼を従えた小雪さんと、
それに相対するように立つ白い着物姿の3体の女性がいました。
その周囲に寺の妖達が半円を描くように集まっているのです。
輪の外に降りたテンちぇるちゃんは、近くにいた一つ目小僧の梢(こずえ)ちゃんに
声をかけました。
「皆集まって、なにかあったの?」
肩を叩かれ、ビクッと撥ねた彼女は、肩に触れたのがテンちぇるちゃんだと判ると
ほっとしたようです。
「私もよく判らないんですけど、小雪さんのお母さんが来られたので、お寺の中に
ご案内しようとしましたら、小雪さんが『ここでよろしおすっ!』って
物凄い剣幕で・・・。
なんかお見合いとかとも聞こえましたのですけど、どうなっているんでしょう・・・?」
辺りにいる妖達も、訳がよく判っていないようでしたので、彼女は輪の内側に
入っていったのでした。

「ほんまに小雪はいつまでこんな所に居おすんへ。
お姉はんらも心配してはるのに、はよ家に帰ってきよし。
まぁ、それはよろしおす、今日はこの前に連絡したお見合いの相手はんの
お写真持ってきましたんへ。
こないな所で見せるんもなんやけど、あんたが部屋に上げてくれへんのやったら
まあ しゃぁないし、とりあえず見てみなはれ。」
彼女が出してきたお見合い写真を渋々と受け取り、それを開いた小雪さんの顔が
一瞬で引き攣ったのでした。
周囲の輪の中からも「うわっ・・・」と声が漏れています。
その中にはテンちぇるちゃんも混ざっていたりします。
彼女が手にした見合い写真には、紫のスーツに身を包み、指先で一輪の
薔薇を摘まみ、カメラ目線で流し目を送る、白い長髪をオールバックに流した
狒々(ひひ)が写っていたのですから。
とりあえず写真を見た小雪さんは、どん引きです。
ですが、お母さんと言えば、嬉々としてお相手の話を始めたのです。
「どないへ、家柄はヒバゴン(注1)族の名家おすし、三男おすけどあちらさんでは、
ちゃんと家を興して独立させるゆうたはるんおす。
うちはな、お姉ハンの誰かって思っとったんおすけど、あちらはんが小雪を
是非にって言わはるもんやし、あんたに話を持ってきたんおす。
綺麗なお顔されておすし、お似合いの夫婦になりおすへ。
あんたも、遊ぶのもかまへんけど、そろそろ帰ってきて、身を固めたら
どないおすの。
、いつまでもふらふらしたはるさかい、お姉はん達も、心配で嫁いでいかあらへんのおす。」
と言うお母さんに、
「お姉はんの事は、言わんといてっ!。
うちかて遊んでる訳やあらへん、お母はんは口出しせんといてっ!」
それには、小さな溜息を吐いたお母さんでしたが、
「ほんまに、小雪は、いつまでも子供みたいな事言わはって、そないな
我儘が通ると思うてはりおすの?。」
と小馬鹿にしたようにクスクスと笑うのです。
「うちを馬鹿におしやすと、お母はんでも承知しまへんへ。
うちには心に決めたお方がありんす、そないなヒヒの出来損ないみたいなんは
嫌おす。」
同時に小雪さんの後ろで控えていた赤、青、黒の鬼が腕を組んだまま胸を張り
大きく頷きました。
それを見た、お母さんは、
「まさか、後ろの鬼の事やおまへんやろな。」
と、嫌そうにその端正な顔を歪めると、
「当たり前おす、うちはそないに趣味は悪うおまへん。」
鬼のトリオ、轟沈です。
「まぁ、そうやったらよろしおす、それにしても、もっとよう見なはれ、
ほんまにええ男はんおす、うちが独身やったら迷わず結婚したんおすけどなぁ。」
頬を赤らめ、くねくねと身体を動かす母親に、
「そない言わはるんやったら、お母はんが結婚しやはったらええんおすっ!」
お見合い写真を突き返し小雪さんが言うと、さらに頬を赤らめた彼女は
小雪さんを軽く打つ真似をして、口許を隠すと
「もう、この子は何を言うてはるん。
うちには愛する旦那はんがちゃんと居てはるのに、もう、なに言わすんおす♪、
キャッ。」
両手で頬を抑えても、溢れる喜びと恥ずかしさを隠しているようで溢れさせて
います。
「そうなんそうなんへ、今日かてな、旦那はんがお勤めに行かはるときにな、
『吹雪、愛しているよ♪』とか言うてな、頬にチュッ♪ってしてくれはったんへ。
うちかてな、『うちには旦那はんしか見えまへん、離れるんのは寂しいおすっ!」て
言うたらな、もうギュ〜って思いっきり抱きしめてくれはるんへ。
ほんでな、ほんでな、うちが『お勤めに遅れますへ』って言うたらな、
『仕事なんかより、何倍、いや何十倍、何百倍もキミが大切なんだっ!』って
言うてくれはるんへ。」
もう目尻が下がり、聞いて聞いて状態となった彼女に、それまでの凛とした姿を
見出す事はできませんでした。
そんな彼女の様子に、集まって来ていた皆もどん引きです。
「おかあはん、そんなお話は帰ってお父はんとしてもらえへんやろか。」。
話が終わりなんやったら、もう帰っておくれやす。」
それまでくねくねしていた彼女の目がすぅと細まりました。
「うちに対してそないな事言わはるんか、えろう立派にならはったもんおすな。
ほなよろし、これまでは大目に見させてもらいおしたけど、今日と言う今日は
無理にでも連れて帰らせてもらいますへ。」
彼女の背後から「ヒュオ〜」とそれまでの暑さが嘘のように辺りの空気を
凍えさせる冷気が吹き付けてきたのです。
足元に生えていた雑草は元より、凍った土の範囲が彼女を中心にどんどんと
広がっていくのです。
それは小雪さんも同じで、彼女の足元を中心に凍える範囲が広がっていきました。
周囲に集まっていた妖達は、その範囲が広がるにつれて、その分だけ後ずさりし、
水系の妖は、いち早く逃げ去り、小雪さんの後ろで、倒れたままの
鬼のトリオは、既に凍りついています。
お互いの凍りの範囲が広がり、その境界が接した瞬間、ガラスを爪で掻いた時にも
似た、耳を押さえたくなる音が響くと同時に、小雪さんが
「くっ」と小さな声を上げ、後ろによろめいたのです。
「あらっ、どないしやはったん、あんだけ大きなこと言わはったのに、もう
お仕舞いおすか。
ほんまに、お姉はんらに比べおしたら、全然あきまへんわ。
もう一階、うちが仕込み直さへんと、あきまへんなぁ。」
「五月蠅い(うるさい)!」
小雪さんの怒りを伴った声とともに吹雪さんとの力の境界に氷の壁が
立ち上がりましたが、次の瞬間には、その壁が無数の氷の刃によって
粉砕されたのです。
次いで吹雪さんの足元から、何本もの氷柱が伸び上がってきた瞬間、彼女を
取り巻いていた風邪の渦が、氷柱が伸び切る前に瞬時に削り砕いて
しまったのでした。
小雪さんが、悔しそうに奥歯を噛み締めたのに反して、吹雪さんは、
呆れたように溜息をついたのです。
「こんな小手先のもんでうちに届くと思う手はるんおすか?。
ほんまに、うちの教育が間違っていたんやろか。
他に手があれへんのやったら、そろそろ終わりにさせてもらいますへ。」
吹雪さんの周囲の風が更に膨らみ、空気すら凍てつかせる空間が一気に
広がったのです。
まさに、それが小雪さんを飲みこもうとした時
「そこまでに致されよ。」
その声とともに、小雪さんと吹雪さんとの間の地面に独鈷杵(どこいしょ)(注2)が
突き刺さり、それを中心に炎の壁を作り上げたのです。
近づきつつあった二体は、炎に弾かれるように後ろに下がると、それを投げた者に
目を向けたのです。
小雪さんには、安堵の表情が、対照的に吹雪さんには苦々しい表情が
表れました。
彼女達の視線の先には、サンダルをつっかけた一救和尚が立っていたのです。
和尚が吹雪さんに向かい、深々と頭を下げました。
「お初お目にかかります、拙僧は当寺の住職を務めさせて頂いております一救と
申します。
小雪殿のお母上とお聞きいたしました、このような僧侶にあるまじき不敬な
行いを致しました事、先ずはお詫びさせて頂きます。」
彼女は、赤々と眼前に立ち塞がる炎の壁を睨むと、更に数歩後ろに下がり
「たかが人の分際で、うちに火を向けるとは、凍殺されても文句は
あらしまへんって事おすな。」
鋭い眼光を一救に向けつつも、炎の壁が気になるようです。
「こちらの勝手なお願いにございますが、小雪殿は、当寺の奥を仕切って頂いて
おりましてな、今おられなくなりますと寺が立ちいかなくなりますのじゃ。
真に拙僧の不徳の致すところでございますのじゃが、小雪殿も嫌がって
おられる様子、今日のところはこのままお引き取り願えませんものじゃろうか。」
決して威圧するもの言いではありませんでしたが、真っ向から立ち向かうには
躊躇する何かが感じられたのでありましょう、吹雪さんの顔に僅かな戸惑いが
見てとれました。
それでも居住まいを正すと、
「何を勝手な事を言わはると思うたら、あきまへん、今日と言う今日は
小雪は連れて帰らせてもらいます。
そちらはんの事は、そちらはんで解決しておくれやす。」
話は終わりとばかりに、炎の壁を回り込み、小雪さんのところに向かおうとした
彼女に、一救は言ったのです。
「お母上は行儀作法にもかなり厳しくされておられるとお見受けいたしましたが、
仕事を途中で放り出していくようにとおっしゃられるのでありますかな。」
吹雪さんの動きが止まりました。
「なっんっやってっ。」
小雪さんも、炎から距離を開けつつも言いました。
「お母はんは、いつも言うてはったやないの『やりかけた仕事は責任を持って
最後までやりなはれ』ってっ!。」
吹雪さんの目が、小雪さんを見、和尚さんを見、炎の壁を見を繰り返し、
動きはすっかり止まってしまっています。
そんな様子がしばらくも続いたでしょうか、ついぃと炎からさらに距離を開けた
彼女は、奥歯を噛みしめるようにして和尚を見やると
「よろしおす、今日のところはうちが引かせてもらいおす。
せやけど、二度はありまへんえ。
次は是が非にでも小雪は連れて帰らせてもらいおす、覚えときなはれ。」
和尚は笑い顔を見せると、
「ありがとうございます、これで我が寺も安心でございますじゃ。
次の時には、小雪殿が『帰りたい』とおっしゃられるのでありますれば
拙僧がおとめいたすことはございませぬ。
さらに何かを言いたそうにした吹雪さんでありましたが、和尚をグッと
睨みつけるに留め、お付きの雪女を伴い踵を返し、寺を後にしたのでした。
彼女達の姿が山門の外に見えなくなるまで、両手を堅く握りしめたまま
睨みつけていた小雪さんも、ようやく肩の力を抜き、和尚さんに向くと、
「和尚はん、おおきにおす。
お母はんが、ご迷惑をおかけいたしました。」
と深々と頭を下げたのです。
和尚も、
「なにはともあれ、無事でなによりじゃて。
それにしましても、次にお母上様が来られる時までに、なにか考えておかねば
なりませぬのう。」
とりあえずの危機は去ったものの、云わば問題を先送りにしただけですから
さてさてどうしたものかと良案が浮かぶには、今少し時間が必要なようで
ありました。
そんな小雪さんに、おずおずと声がかけられたのです。
誰かと振り返ってみますと、心配気な顔をした見習い天使がいました。
「あの、小雪さん、大丈夫ですか。」
彼女の顔を見て、小雪さんも少しは元気が出たようです。
「あっ、テンちぇるはん、来たはったん。
なんか見苦しいもん見せてしまいおした。
とりあえずは大丈夫おすけど、ほんま、うちのお母はんは、ほんまにもうっ・・・。」
「ぷんぷん」と頬を膨らます彼女に、
「あの、お母さんと折り合いが悪いんですか。」
この質問には「キョトン」と云う擬音が似合う顔をしたと思ったら、お腹を抱えて
笑いだしてしまいました。
「あ〜、心配してもろといて堪忍へ。
別にうちとお母はんは仲が悪い訳と違いおす。
普段はええお母はんなんおすけど・・・、あのお見合い写真見やはりおしたやろ。
お母はんな、あの男はんが、物凄い美青年に見えたはるんおす・・・。
ちょっと・・・、だいぶ、美的感覚がうちらと違うんが、問題なんおす。」
小雪さんは、俯いて小さな溜息を吐きました。
「うちのお父はんな、そらもうええ男はんおす。
優しゆうて、力持ちおして、仕事もできやはるし、うちら家族を大切に
してくれはるし、うちもお姉はんらもお父はんの事は大好きなんおす。
せやけどな・・・、せやけどな・・・、お顔が、ちょっとアレなんおす・・・。
もちろんうちらはそんな事気にもしてまへん、ほんまに大好きなお父はん
なんおす。」
「それでしたら、お母さんも、そんなお父さんの心を好きになられたんじゃないですか。」
テンちぇるちゃんのフォローにも、小雪さんはふるふると頭を振りました。
「うちのお母はんな、ほんまにお父はんの顔に惚れやはったんおす。
もし、お父はんが『表六玉(ひょうろくだま)』でも「うつけ者」やってもお母はんは
気にもしやありまへん。
雪女の一族は、女系の世界やし、男はんなんて顔さえ好みに合ったら
他は気にもしまへんのへ。
テンちぇるちゃんは気が付きました、だから美女ばっかりなんだと。
小雪さんのお話は続きます。
「ほんでな、うちにはお姉はんが3体いてはるんおすけど、うちは
お母はん似なんおす。
でも、お姉はんは・・・、お姉はんは・・・、お父はん似なんおす・・・。
お姉はんらも、優しゅうて、うちを可愛がってくれはるし、うちもお姉はんの事は
大好きなんおすけど、上のお姉はんから、適齢期にならはった順番にな
「家の事は小雪にお願いしおすな。」
って言うては、仕事に打ち込んでいかはったんおす。」
そやけどな、お母はんにはそんなお姉はんらが、絶世の美女に見えたはるんおす。
ほんでな、お姉はんが結婚しやらへんのは、うちが結婚するまでは心配で
結婚しやあらへんのやと思うたはるんおす。
いつも、最初はお姉はんの見合いのお話を持っていかはるんけどな、相手はんが
そろいもそろって、うちをって言わはるんおす・・・。
で、その見合い相手がいつも・・・、あんなんばっかりなんおす・・・。」
今度は、大きな溜息を吐いてしまった小雪さんでしたが
「これは私にどうにかできる事ではありませんよね。」
と、心の中で「がんばれ〜」とエールを送るテンちぇるちゃんなのでした。
その頃、別の場所では、別な意味で心を悩ます者達がいたのです。
「ガウガウ、ガガウガウガウ(なぁ、青よ、愛とはなんだろうな)。」
「ガウガウガウガウ、ガウガウガウ(ほぉ、哲学的な問いかけだな)。」
「ガガガウ、ガウガウガウ、ガウッガウガウ(昔「見返りを求めず、与えるものだと
聞いたことがあるぞ)。」
「ガウガウッ、ガウガウガウガウガウガウ、ガウガウ()黒はポエマーだな)。」
これ以下は翻訳文だけ抜粋しました。
「はぁ〜、本当に愛とは辛いものだな。」
「そうだな、しかし、お前達には悪いが、彼女が俺に向ける笑顔は本物だからな。」
「ほぉ、面白い冗談だ、彼女が俺に向ける熱い視線に気が付いていないとは、
悲しいものだな。」
「はっはっはっ、おれはお前達のように冗談は言えないが、俺に声をかける時の
彼女のはにかんだ可愛さを知らないとは鬼生の半分は損をしているな。」
「ほぉ、面白い冗談だ。」
「はっはっはっ、お前達の冗談に腹が捩れそうだよ。」
「いやはや、そんな冗談を思いつけるお前達が羨ましいぞ。。」
「あ〜ん、いまからここで決着をつけてやろうか。」
「面白い、誰が彼女に一番相応しいか判らせてやろう。」
「よかろう、表にでろやゴルア。」
しかし、ただの一体としてその場を動く者はいませんでした。
「ふぅ、すまんな、止めておこう。」
「そうだな、すまなかったな。」
「俺も少し言い過ぎたようだ、悪かったな。」
「それにしても、誰も気づいてくれないとはな。」
「あ〜、言っちゃったよ・・・。」
「せっかく、気にしないようにしていたのに。」
「しかし、いつまでもこのままで居られんだろう。」
「まったく、、この氷はいつ溶けるのだろうな。」
「せめて、秋祭りまでには誰か気が付いてくれたらよいのだけどな。」
「そうだな、気長に待つことにしようか。」
氷漬けになっている鬼のトリオが氷から出て来られるのには、まだまだ
時間がかかりそうでしたとさ。

 「知らなくてもなにも困らない設定」
 雪女とは、人の姿に似た妖怪の一種です。
よく男性タイプとして「雪男」と一くくりにされる事がありますが、この二族は
全くの別種です。
雪女は雪の精に近い存在ですが、雪男は狒々などの大型の猿が妖怪化した
ものだと言われています。
雪女の種族特性としまして、雪女からは雪女しか生まれてきません。
そのため、種族維持の為に、他種族との婚姻が不可欠となっており、
有名な小泉八雲の「雪女」でも、人と雪女の結婚、出産が描かれています。
作品内では、子供についての記載はありませんでしたが、雪女であったのでは
なかったかと推測されます。
しかし、それでは他種族の男性には、何のメリットも無いのではと思われそうですが、
婚姻を結ぶ事により、男性側の関係者(家)への、雪女の能力による援助が受けられ
彼女たちの気温・温度に関する操作力(下げる方向)、氷や水に関わる能力の恩恵を
受けられる事は、婚姻によるリスクを考えても、余りある利益でしかないのです。
また、相手を選ぶ場合、上記の理由から雪女側に選択権があるため、好みの
男性を選べる事となり、得てして美系の者が多く、それがために相手に
不自由せず、さらに美形が・・・、という美形スパイラルを積み重ねています。
ちょっとイラッとしてしまうように思われるかも知れませんが、それが種族特性なのですから
仕方がありません。
ただし、恋愛感情からの結婚の場合は、その限りではない事だけは記させて
頂きます。
 活動の季節は、やはり冬が主になりますが、夏でも普通に動く事はでき、
炎天下でも溶ける事はありませんが、暑いのは普通に苦手としています。
ですから、昨今の地球温暖化は、人以上に頭の痛い問題となっています。
「注釈」
○注1、ヒバゴン : 1970年に広島県で多数の目撃が報告された、体調1.6mほどの
類人猿らしき未確認生物です。
数年間に渡って目撃され続けましたが、結局その正体は不明のまま、目撃は途絶えて
しまいました。
目撃証言からは、大型種の猿ではないかとの見方がされています。
○注2、独鈷杵(どこいしょ) : 金剛杵の一つで、金剛杵は、元々 古代インドの
武器として使われていました。
密教では、煩悩を打ち砕くために使われ、漫画「孔雀王」では退魔師の主人公が
退魔の武器として使用していた事で有名となりました。
長さ20cmほどの棒状の柄の両端に、鈷と呼ばれるものが付いていて、
鈷が一本の物を独鈷杵(とっこしょ)、三本の物を三鈷杵(さんこしょ)、五本を
五鈷杵(ごこしょ)と呼ばれています。
鈷のかわりに、宝珠を模した宝珠杵(ほうしゅしょ)や、塔を模した
塔杵(とうしょ)もあり、これらの五つを五種杵(ごしゅしょ)と言います。
「鈷」とは、やかんを乗せる三徳や五徳の角のような部分と思って頂けますと、
近いのではないかと思います。

番外編第7話 お・し・ま・い・♪
(2021.09 by HI)

◆ ◆ ◆

お話の場面は移り変わったのに、私ひとりここでもフラワーロック状態・・
っていうか、そもそもフラワーロックさんの動きは「くねくね」であって、私のこの、
こみ上げる笑いで肩がふるふる上下する動きはフラワーロックじゃないですよね。
(※フラワーロック:「踊る踊るょ テンちぇるちゃん♪」に出てきた
レトロでゆかいでちゃっかりしたあざとさがかわいいお花さん?たち)
今回私をふるふるさせているのは、そう、前回も良い味出していた
鬼のトリオさん。
熱く語ってるけど・・えっ?
凍ったまま放置されちゃってるの?
コワモテ、コイバナ、しかも氷付け・・
シュールすぎる3Kの構図が最後に明らかになるストーリー展開、ほんま見事です。

そんな笑いの奥に描かれる、小雪さんと母・吹雪さんの関係。
母でもあり娘でもある私は、つい自分の物差しで娘の幸せを
願ってしまう母の気持ちも、そんな母の思いがわかりながらも
距離が近すぎてうるさく感じ、その感情をストレートにぶつけてしまう
娘の気持ちも痛いほど伝わってきます。
お互いに憎み合ってるわけじゃないからこその衝突には
お姉さんたちへの母の無理解へのいらだちや罪悪感めいた感情など
長年の間に複雑に絡まった感情もあるのでしょう。
今回も場の空気を鎮めるのは和尚さん。
禿げてて年齢不詳だけど、どんどんかっこいい存在になっていきます。
すぐに答えは出ないけれどもひとまずクールダウン・・じゃなくて
ヒートダウン?なのもなんだかおもしろいですね。
そして、あっ!吹雪さんたら「くねくね」元祖フラワーロック状態じゃないですか。
さらに、小雪さんはテンちぇるちゃんに首を「ふるふる」してる〜。
ますます親近感がわいたおふたり、
早く小雪さんが本当に幸せになって、吹雪さんが安心できるといいなと思います。
お姉さんたちとの微妙な空気感は消えないのかも知れないけど、幸せは
繊細な均衡の上に成り立つ儚いものだからこそ、優しさを持ち寄り
大切に守られる宝物なのかもしれません。

〈お詫び〉
えー、実は今回、HIちゃんにはもう一作品番外編をいただいたのですが、
私がへなちょこなばかりに、その作品はお蔵入りとなってしまいました。
HIちゃん、読者の皆様、ごめんなさい(ぺこり)
HIちゃん曰く「いいですよぉ。書籍化のときに特典ストーリーとして掲載してもらいますぅ」
とのことですので、今回は、いつかどこかで公開されるのかもしれない、そんな幻のanother storyも
在るということだけ、ここに書き添えさせていただきます。
HIちゃん、懐の深いご対応、ありがとうございます。
きれいごとだけでできているのではない世界の全てを受け止めたうえで
愛ある眼差しで描かれているからこそ、HIちゃんのつむぐ世界は奥深いのだと
作品を載せずに感想だけ書くなんて、ごめんなさいの上塗りですね。

というわけで、テンちぇるちゃんのストーリー、これからもどうぞお楽しみに♪

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第17話「踊る踊るょ テンちぇるちゃん♪」へ

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