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春は嵐だょ テンちぇるちゃん♪


「テンちぇるちゃん」「テンちぇるちゃ~ん」「テンちぇるちゃぁ~ん」

「ハァ~イ、テテンチェルチェル、テテンチェル~♪」

 テンちぇるちゃんと、ミヤコちゃんがフィヨフィヨと空を飛んでいますと、
「お~い。」
とどこからか声が聞こえてきました。
辺りを見回してみますと、少し離れた所から、三郎くんがこちらに向けて
飛んで来たのです。
「ミヤコウェルさん、こんにちは。
よぉ、どこか行くの?。」
挨拶をしながらペコリと彼女に頭を下げると、そのままテンちぇるちゃんに
声をかけたのですが、彼女の胸元に抱かれているものを見て、ギョッと
目を剥いたのです。
そこには、ニコニコと笑顔を浮かべた小さい子供が抱かれていたのですから。
「えっ、それ誰?、まさか、ひょっとして・・・。」
聞かれた彼女は、目を伏せ言いにくそうに言ったのです。
「うん、あまり言わないでね。
ミヤコちゃんの子供なの。」
その瞬間、三郎くんの声にならない絶叫が辺りに響き渡ったのです。
「なっ、なんでっ!、結婚してないんじゃなかったのっ!!。
聞いてねえぞ、俺長老に殺されるじゃんかよぉっ!」
慌てふためき、もうそのまま墜落して行くのではないかと言う動揺のままに、
改めて彼女の抱いている子供を見ると、その子もまた三郎くんを見返し、
ニパッと満面の笑顔を向けてくれたのです。
その顔には、どこかで見覚えがありました。
「・・・って、お寺に居る座敷童じゃねえか。
あ~も~、そういう冗談やめろよなぁ・・・。
心臓が止まっちまったじゃねぇか。」
額から噴出した汗を拭い、怒ると言うより脱力してしまっている三郎くんに、
クスクスと笑いながらテンちぇるちゃんが話しかけてきました。
「こんな時間にどうしたの。
まだお仕事中じゃないのかしら。」
可愛く小首を傾げる彼女に
「あ~、御山命令で、ミヤコウェルさんがこっちにおられる間は、この辺りの
案内をしてあげるようにって言われてんだ。
まったくっ、俺って全然関係ないのに、ほんっとに困ったもんだぜ。」
そう言いながら、彼の目はちらちらとテンちぇるちゃんを見ています。
いつものように、頬が少し赤らんだと思うと、
「まぁ俺としちゃぁさ、なんだ、ほら、テンチェルと一緒にいられるだけで・・・。」
と彼が何かを言おうとしたところで、
「だったら、今から皆でおやつを食べに行くんだけど、三郎くんも一緒に
行かない?。」
と誘われ、彼はまた最後まで言う事ができなかったのでした。

 三体が翼を並べ、やって来たのは、いつもの双烏屋です。
「ちわ~。」
暖簾をくぐり次々と入ってくる四体を見たおばちゃんは、挨拶もそこそこに
大きな目をまん丸に見開き、その手にしていたお盆を落としたのです。
「まっまさか、三郎、いつの間に子供ができたんだい・・・。
しかも、こんなに大きくなるまで気付かなかったなんて、おばちゃんは、
おばちゃん失格だよ。」
およよ~と割烹着の端で涙を拭うふりをする彼女に、呆れた顔となった三郎くんが
「あのなぁ、どこ見てそう思ったんだよ。
見てみろよ、この子供のどこが俺に似ているんだよ。
テンちぇるだって金髪だし、肌の色だって違うだろ。」
すると、目じりを押さえていた彼女が顔を向け
「何を言っているんだい、見てみな、顔はテンちぇるさんと同じ人型だし、
髪と目の色は三郎と同じ黒じゃないかい。
それにあたしゃ、なにもテンチェルさんとの子供だなんて一言も言ってないよ。」
ニヤリと、してやったりの顔を向けるおばちゃんに、
「だっだっだってよぉ、あんな風に言われたら、誰だってそう思うじゃねえかっ。
そっそれによぉ、だいたいこいつは俺の子供じゃねえって言ってんだろっ!。」
すると、後ろで大人しくしていたテンちぇるちゃんが、
「パパは意地悪でちゅね~。
こんなパパは放っておいて、美味しいおやつを食べまちょうね♪。」
手を繋いでいた座敷童に目線を合わせて話しかけ、座敷童も彼女にニパッと
笑い顔を向けるのでした。
「あっあのな、だからそういう誤解を招くこと言うなって・・・。」
と後ろを振り向いた瞬間、おばちゃんの持っていた おしながきが彼の頭頂部に
炸裂したのです。
「ほら、女の子にからかわれたぐらいで、男がオタオタすんじゃないよ。」
頭を押さえた三郎が
「いってぇ~っ、なんだよ、皆してからかいやがってよぉっ。」
いつもならここで終わっているはずなのですが、今日に限っては
そうはなりませんでした。
ふいに伸びてきた手が、三郎くんの襟首をガッチリと捕えたのです。
「テンの子供の父親は、貴方なの?。」
それはとても静かな、静かすぎるミヤコウェルの声でした。
既に、三郎くんの脚は、双烏屋の床から離れて、ミヤコウェルの頭より高い位置に
あったのです。
「うっ、ちが、違うから、・・・くっ・・・首が・・・しっしま・・・。」
彼の首がかなり締まっているのでしょう、先ほどとは違った意味で顔が赤くなり、
切羽詰まった声しか出ていません。
「ミヤコちゃん、違うから、みんな冗談だからねっ、冗談だからねっ。」
慌ててミヤコちゃんの腕をパシパシと叩き、なんとか三郎くんを窮地から
救いだすことに成功したのでありました。

(CMキャッチ)
「テンちぇるちゃん」「テンちぇるちゃ~ん」「テンちぇるちゃぁ~ん」
「ハァ~イ、テテンチェルチェル、テテンチェル~♪」

ようやくと席に着き、珍しそうに店の中を見回すミヤコウェルと、
ちょっと苦しそうに襟首を緩める三郎くんに、座敷童の襟元にナプキンを
付けてあげるテンちぇるちゃん。
そこに、おばちゃんが注文前になにかお皿を持って来てくれたのです。
「あっはっはっはっ、三郎すまなかったねぇ。
ちょっとからかいすぎちまったみたいだね。」
じっとりとした眼でおばちゃんを睨むと、
「ちょっとじゃねえよ、もうちょっとで八咫烏様のところに送られる
所だったんだぜ。
死んだじいちゃんが、川の向こうで手を振ってたよ・・・。」
「あっはっはっはっ、そりゃいいねぇ、じゃぁ八咫烏様にお会いできたら、
私の事もよろしく言っといておくれよ。」
大笑いをしながら三郎の背中をバンバンと叩くおばちゃんに、なんとも
諦めの溜息しか出ない三郎くんだったのでした。
おばちゃんはと言えば、一通り笑い終わると、手にしたお盆から4つの小皿を
それぞれの前に置き、
「まぁ、これはちょっとからかい過ぎたお詫びの桜大福だよ。
この春の私の自信作だから、美味いよ。」
小皿の上には桜色をした大福の上に、幾枚かの桜の花びらを散らせた
小ぶりな和菓子が、二つ置かれていたのです。
それには三郎くんも、初めて和菓子を見たであろうミヤコウェルも
「ほぉ~」と吐息をついてしまうほど綺麗な物でした。
座敷童は、添えてあった竹の菓子楊枝でツンツンと大福を突ついては
俯いているテンちぇるちゃんに目を向けています。
どうやら、食べていいのかと聞いているようですが、彼女はなんの反応も
返してくれていないようです。
「へぇ~、おばちゃんにしちゃぁ、いい色の大福じゃねえか。
桜の花びらの、色も大きさも揃っているし、こりゃあ綺麗だな。」
テンちぇるちゃんの肩がびくんと小さく撥ねた事には、誰も気づきませんでした。
「この桜はどうしたの、取ってきたの?。」
おばちゃんは自身ありげに言ったのです。
「千絵理さんに頼んで、よい花びらを持ってきてもらっているんだよ。
たぶんそろそろ持って来てくれる時間だと思うんだけどねえ。」
するとどうでしょう、テーブルがカタカタと小さく音を立て始めたのです。
乗っているお皿や、お茶なんかも細かく震え、カチャカチャとぶつかる音を
出し始めています。
「えっ、なに?」
と三郎くん、ミヤコちゃん、おばちゃんが辺りを見回してみますと、
その震源地はさっきから俯いたままのテンちぇるちゃんだったのです。
彼女の身体の震えに合わせて、テーブルや、その上に乗った物が細かく
ぶつかる音を立てていたのです。
「おい、どうしたんだよ。
どこか調子でも悪いのか?」
と向かいの椅子に座っている俯く彼女の顔を覗き込もうとした時、カラカラと
軽い音を立てて入口の扉が開き、暖簾をくぐって入ってきたのは、竹で編んだ
浅い籠を片手で持った女性でした。
こげ茶色の袴に緑色の上着、両腕に絡めた薄桃色の羽衣をふわふわと
たなびかせた彼女は、店内を見渡し、おばちゃんを見つけ頬笑んだのでした。
「こんにちは女将さん、桜の花を持ってきましたよ。」
その声を聞いた途端、それまで静かに震えていたテンちぇるちゃんが、
脱兎の勢いで机の下に潜りこむと、謝り始めたのです。
「ごめんなさい、ごめんなさい、まだ食べてませんから、ごめんなさい、
ごめんなさい、本当にまだ食べてませんからぁ~~~っ!」
彼女のいきなりな奇行にその場にいた皆が唖然としていましたが、そんな空気を
ものともせず、ミヤコウェルが文字通り立ちあがったのです。
その目は、しっかりと今 入ってきた彼女、千絵理さんに向けられ、静かな闘志を
燃やし、そして彼女の口から発せられた言葉は、まさに千絵理さんを
敵認定したもの以外の何ものでもなかったのです。
「テンを泣かせる奴は許さない。」
ミヤコウェルがここまで敵意を表す事は滅多にないのですが、その鋭い
眼光を向けられた千絵理さんは、「なにかしら?」と言った様子で頬笑みを
絶やしませんでした。
が、次の瞬間には、まるで「そこには最初から誰もいませんでしたよ」と
言わんばかりに、その姿はかき消えてしまっていたのです。
そして、ミヤコェルに辺りを見回す間も与えず、その肩にそっと手が
置かれたのでした。
それは、彼女の肩を掴むとか抑えると言ったものではなく、あくまでも軽く
手を添えられているだけだったのですが、ミヤコウェルはその姿勢のまま
身動ぎひとつする事ができなかったのです。
彼女にとっても、肩の手は、なんと言うこともない軽く乗せられただけの
ものでしかありませんでした。
ですが、その手の向こうにある、まるでドラゴンと相対した時のような、
なにか得体の知れない巨大な力による圧迫によって、彼女の動きは封じられて
しまっていたのです。
彼女の本能が、必死の警告を打ち鳴らし、自身の持つ全ての技と力を使っての
シュミレーションが、幾つも幾つもその脳内で繰り返されました。
肩の手を取っての捻り投げ、ダメ。
振り向きざまのストレート、ダメ、アッパー、ダメ、フック、ダメ。
フェイントをかけてのクロスカウンター、ダメ、ダブルクロス、ダメ、
トリプルクロス(注1)、ダメ。
腕を取っての投げ技、ダメ、関節技、ダメ、組み打ち、ダメ。
振り向きざまの膝蹴り、ダメ、回し蹴り、ダメ。
空中からのドロップキック、ダメ。
伏せての足払い、ダメ。
前方への回避、ダメ、右、ダメ、左、ダメ、上、ダメ、下、ダメ、
後ろ、ダメ。
彼女の知る戦技、それらの組み合わせにも、全て「Bad end」のレッドアラームが
灯るだけです。
ついには彼女のこれまでの、生まれてから今日までの全ての記憶が
再現され始め(注2)、なんとか今の状況を打開できる方法はないかと、その中を
探り始めたのですが、記憶のどこを探っても、現状を打破する方法は
見つかりませんでした。
ミヤコウェルには、肩に手を置かれてから、もう無限の時間が過ぎたように
感じられた事でしょう。
ですが、まだ1秒と時間は経っていなかったのです。
彼女のこめかみに一粒の汗が浮かび、それが重力に引かれ、その滑らかな肌を滑り
顎先から落ちようとした時、ふいに耳元で「うふふ、Good luck(注3)♪。」と
囁かれ、肩に置かれた手がポンと言った感じで叩かれると、まるで糸の切れた
操り人形のように、ミヤコウェルの身体はストンと力なく椅子の上に
落ちたのでした。
肩から手を離した千絵理さんは、おばちゃんのほうに振り向き、
「今日はよい花びらが沢山ありますよ、どこに置かせてもらえばいいかしら。」
と、まるで何事もなかったかのように、話し始めたのでした。
「ああ、ありがとうよ、奥の厨房に持ってきてくれるかい。
でもさ、あんたもいい加減にしときなよ。」
と、彼女に口を寄せ、小さくつぶやくおばちゃんでしたが、
「あら、才能のある若い方には、嫉妬を覚えてしまいますでしょう。
仕方のない事ではありませんか。」
うふふと実に楽しそうに笑う彼女に
「まったく、あんたは昔からそうだったからねぇ、まぁいいけどさ・・・。」
そして、呆然とした様子で椅子に座るミヤコウェルに、チラッと視線を向けると
軽く肩を竦め、二体は店の奥に消えて行ったのです。

(CMキャッチ)
「テンちぇるちゃん」「テンちぇるちゃ~ん」「テンちぇるちゃぁ~ん」
「ハァ~イ、テテンチェルチェル、テテンチェル~♪」

「なぁ、いつまでそんな所に入ってんの?。
なんか新しい遊び?。」
三郎くんがテーブルの下を覗きながら、どこかノンビリとした声で
テンちぇるちゃんに話しかけてきました。
しばらくは何の反応もなかったのですが、そのうちにゴソゴソと音がして、
そろりとテーブルの端から金髪が覗き、やがて彼女が辺りを伺いながら顔を
出してきたのです。
まだ、その目は周囲を窺っているようでしたが、なにか納得したのか、こんどこそ
ガタガタと椅子を動かしながら這い出してくると、そのまま椅子に腰かけ、
深い溜息を吐きだして俯き、どよ~んとした空気を纏ってしまったのです。
その横の席では、ミヤコウェルが、先ほどから変わらぬ姿勢で、同じような空気を
垂れ流していたりしています。
その重みに耐えかねたのか、三郎くんが、明るい声でいいました。
「なに、ミヤコウェルさんって千絵理さんと知り合いなの。
千絵理さんが、楽しそうに何か言っていたみたいだけど、彼女って綺麗で
優しそうで、大人の女性って感じでいいよなぁ。
あっ、ミヤコウェルさんも綺麗ですよ、なんたってうちの御山の奴らがあれだけ
嫁取り合戦に名乗りを上げたんですからね。
だっ、だけどさ、俺は、やっぱり、その、あの、ほら・・・、テっテンチェルが
いっ一番可愛いと思っているんだぜ。」
もうあんたは赤い烏でいいんじゃないのと言うぐらい真っ赤になって告白した
三郎くんに、ゆるゆると顔を上げたテンちぇるちゃんは、
「うん、これ食べていいよ、私ちょっと食欲ないから・・・。」
と、手付かずで置かれたままになっていた桜大福を、彼の前に置いたのです。
「あっ、ありがとう、って、今の俺の話聞いてた?。」
すると、キョトンとした顔となった彼女は、
「・・・えっなにか言った、ごめん、聞いてなかった。
もう一度言ってくれる?。」
お互いに、黙ったまま数瞬見つめあってしまいましたが
「いや、別に大した事じゃないから、いいよ。
うん、桜大福もらうね、ありがとう。」
と、もうひとり、どよんとした空気を纏う者が増える結果となってしまったのでありました。
そのテンちぇるちゃんにミヤコちゃんが話しかけてきたのです。
「テン。」
「んっ?」
「世界とは、なんと広いものだろうか・・・。」
「そうだね。」
そのまま黙りこくってしまった三体の横で、口の周りをあんこだらけにした
座敷童だけは、幸せそうな満面の笑顔でありましたとさ。

◎注釈
●注1、クロス・カウンター、ダブル・クロス、トリプル・クロス : 
名作「あしたのジョー」(ちばてつや原作漫画)で、矢吹ジョーが得意としていた
必殺パンチ。
相手の右パンチをかい潜るようにして、左ストレートを打ち込む技
(クロス・カウンター)。
相手も自分のパンチに体重が乗っているため、打ち込まれたパンチの威力が
通常の数倍にもなると言われています。
さらに、ウルフ金串戦では、ジョーの左クロスを、ウルフは右腕で弾き、
左ストレートがジョーに炸裂すると言うクロス・カウンター破り(ダブル・クロス)で
ジョーを追い込みましたが、そのウルフの左ストレートをさらにジョーの
右ストレートがかい潜り、ウルフの顔面に炸裂し、トリプル・クロスとなり、
さすがのウルフもリングに沈みました。
この時に、ウルフは顎の骨を砕かれてしまい、ボクサーを引退する原因と
なったのでした。
さすがのちば先生も、カルテット・クロスは断念されたのではないかと思います:笑:。
●注2、記憶が再現され始め : 人はこれを「それまでの人生が走馬灯のように」と
言います。
●注3、good luck : ジョーの祝賀会に突然現れた、バンタム級世界王者
「ホセ・メンドウサ」。
彼はジョーに相対すると、肩(上腕)を軽くつかみ、「good luck」と言って、
そのまま立ち去ったのでした。
「なにをしに来たんだ?」といぶかしむ面々の中、軽く握られたとしか
見えなかったジョーの両肩には、くっきりとホセの手形が付いていたのでした。
決して、ホセの手が脂ぎっていたと言うオチではありません。
尚、残念ながら、ミヤコちゃんの肩には千絵理さんの手形は付いてはいませんでした。

第14話 お・し・ま・い・♪。
(2021.5 by HI)

◆◆◆

嬉しいなぁ、と思います。
テンちぇるちゃんがひとり、ふぃよふぃよと飛んできたのは
1年前の桜の頃でした。
(そうそう、その頃はテンちぇるちゃんの登場場所が杖休め茶屋だったので
掲示板の文字数制限のしばりに合わせてCMキャッチが入っていたのでした)
初登場のとき、テンちぇるちゃんは異国で出会った桜風景に見とれていましたが、
テンちぇるちゃん以上に、私もその美しい描写に惹き込まれて読んだことを
懐かしくも、つい昨日のことのようにも思い出します。
そのテンちぇるちゃんに少しずつ仲間が増え、馴染みのお店ができ、
読むこちらにもいつの間にか物語の世界がなじみ深いものとなって、
こうして1年後、なんだか日曜日にサザエさんを観るような据わりの良い感覚で
顔見知りの面々が集うシーンをくすくす笑いながら感じていられるなんて。
最強の美女ふたりの一瞬の勝負には、桜吹雪舞う春の嵐の美を感じるとともに、
ぞくりと冷たい恐怖感と人肌の悪戯っぽさが入り交じった不思議な温度を感じました。
なぜか美女の知り合いの増えてく、でもあくまでも三枚目キャラの三郎くんが
心身共に致命傷を負わずに済んだのは、ひょっとしたら笑顔のかわいいわらべちゃんの力?
ミヤコちゃんのつぶやきどおり世界は広い。
広いけれど、地球も、季節も、輪になってまあるくつながっている。
花は散っても物語は続き、またどこかにつながっていく・・。
この嬉しい気持ち、ありがとうございます!

ちなみに、双○堂さんの桜大福は本当においしかったです!

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