特別企画 レポーター養成講座03 パリッとおいしい! 箕面名物もみじの天ぷら 食べ比べツアー私が住んでいる大阪府の北部に位置する箕面市には、「もみじの天ぷら」という名物があります。 天ぷらと言ってもご飯のおかずではなく、かりんとうのような、もみじの葉がほどよく甘い衣に包まれて揚げられたお菓子です。 今回は、この珍しい名物について食べ歩きながら紹介したいと思います。 もみじの天ぷらが誕生した由来は、言い伝えによると、1300年前、修験道場であったこの箕面山で、 白衣に錫杖、ホラ貝姿で修行していた役行者(えんのぎょうじゃ)が、滝に映えるもみじの美しさを称え、 灯明の油(菜種油)で天ぷらを作って旅人に振舞ったのがはじまりと云われています。 阪急箕面線の箕面駅の改札を出て点字ブロック沿いにまっすぐ歩き、その先の横断歩道を渡ると、箕面山が見えます。 そのふもとから有名な箕面の滝まで続く全長約2.8kmの道が「箕面の滝道」。 寒い時期は人通りはやや少なめですが、暖かい時期には観光客でにぎわいます。 滝道沿いにはいくつもの個人商店などが立ち並び、その多くでもみじの天ぷらが販売されています。 今回はその中で、駅から近いお店3か所と滝道のゴール地点である滝の前のお店で食べ比べてみました。 一言でもみじの天ぷらと言っても、お店によって、微妙に味や揚げ方が違っているので、食べ比べてみるのが面白いです。 (取材:2019年春 by たけポニョ) 1.もみじの天ぷらがよくわかる♪食べ比べツアーへ出発! 2.箕面公園の滝道と周辺の主なスポット情報 3.今回取材したもみじの天ぷらの販売店舗の基本情報 〈食べ比べツアーへ出発!〉 滝道を歩き始めて左側に最初に見えてくるのが「久國紅仙堂(ひさくにこうせんどう)」という有名店。 こちらは、80年以上続く商店で、創業当初からもみじの天ぷらを作っているそうです。 材料はとてもシンプルで、もみじの葉・小麦粉・ゴマ・砂糖のみです。 天ぷらにするもみじは道端の落ち葉ではなく、店舗が所有する山林で栽培したもみじを 1年以上塩漬けにしたものを使うそうです。 このため、もみじの見ごろである秋に限らず、年中いつでも食べられます。 作り方はとてもシンプルで、塩漬けにしておいたもみじを丁寧に塩抜きして、 衣をつけて、約20分間、形を損なわないように丁寧に揚げてできあがり! 賞味期限は未開封の状態で約1か月です。 このように作られたもみじの天ぷらは、もみじの大きさがそろっているわけではないので、 個数ではなく量り売りされています。 ここでは、60グラムで320円、80グラムで430円で販売されています。 食べてみると、意外と脂っこくなくサクッとした衣の中にほのかにもみじの存在を感じました。 もみじの葉の大きさはそろっていないので、あまりに小さな葉の場合は、葉の食感が味わえないこともありますが、 全体的な味は、かりんとうのような程よい甘さでお茶請けにもちょうど良い印象です。 ここから約5メートルほど歩くと左側には「箕瀧案(みのたきあん)」というお店が見えます。 ここは、箕面市のもう一つの特産品であるゆずを使った商品を多数取り揃えているアンテナショップですが、 もみじの天ぷらも販売されています。 もみじの天ぷらの価格は60グラムで300円、80グラムで400円ほどです。 この他に贈答用に適した箱入りのものもあります。 これは、もみじの天ぷらが割れないようにしっかりと梱包されており、お土産にはおすすめです。 久國紅仙堂のそれよりもやや衣が少ないイメージで、もみじの葉の存在を知ってもらいたい思いが込められているようです。 味は少し甘さが濃い印象でした。これらは、作り手の好みにもよるようです。 そこからさらに3メートルほど歩くと右側に「久國久滝堂(ひさくにひさたきどう)」という個人商店が見えます。 こちらもゆずを中心に、もみじの天ぷらも多数取り揃えている15年以上の歴史があるお店だそうです。 ここでも、袋詰めに加えて、贈答用に適した箱詰めのものもあります。 価格は、袋詰めのものが60グラムで200円、80グラムで300円、100グラムで400円、 箱詰めのもので200グラムで500円、300グラムで1000円ほどでした。 こちらも価格の割に大きいものが多くてお得な感じでした。 こちらは少しこってりした感じでしたが、揚げ方の違いによるものだそうです。 このように、滝道のふもと100メートル以内にもみじの天ぷらを販売している店舗が3か所もあり、 それぞれにオリジナリティがあふれるもみじの天ぷらがあるので、それぞれの味を楽しむことができます。 さらに、この滝道を歩くと他にももみじの天ぷらを販売しているお店がいくつもあり、 最近では、ペッパー味やコンソメ味など現代人の工夫をこらした商品も考案されているそうです。 ペッパー味は、ブラックペッパーをまぶして揚げてあり、ノーマルのそれとはまるで違い、 かりんとうのようなイメージすらありません。でも、マイルドなからさで食べやすい味です。 また、久圀紅仙堂など一部の店舗では、「もみじの天ぷらソフトクリーム」というものもあります。 これは、コーンのソフトクリームの上にもみじの天ぷらが突き刺さっています。 ユニークな商品として、冬場でも人気のようです。 ゴール地点である滝の前には、「楓来坊(ふうらいぼう)」という飲食店があり、 ここでもみじの天ぷらを買うとすぐに食べるか持ち帰るかを選ぶことができます。 すぐに食べる場合は、紙コップに入れて渡してくれるので、滝を眺めながらもみじの天ぷらを食べられます。 滝道を歩くと様々な観光地があります。 そのうちのおすすめのスポットをいくつか紹介します。 〈箕面公園の滝道と周辺の主なスポット情報〉 ●滝道 阪急箕面駅の前から箕面大滝まで続く全長約2.8km、徒歩での所要時間約40分の 大自然に囲まれたなだらかな道のりです。 滝に着くまでの間に、昆虫館などの観光地や民家、商店などが立ち並んでいます。 この道は歩行者と自転車のみが通行することができ、自動車の通行はできません。 自動車は北側の山道をくねくね曲がりながら登っていくことになります。 年間約200万人もの観光客が訪れるそうで、もみじが見ごろの10月~11月には特ににぎわいます。 点字ブロックは敷いてありませんが、きちんと舗装されており比較的なだらかな道なので、 風を感じながら歩くのも楽しいです。 ●昆虫館 世界に存在する約7万点の昆虫の標本を展示しています。 東京の高尾、京都の貴船に並び、日本三大昆虫宝庫として称され、多くの昆虫研究者が集い、 調査研究を行う場所として知られています。 館内を歩くと、見たことのない昆虫に出会えること間違いなしです。 ●瀧安寺(りゅうあんじ) 箕面駅から滝道を約20分歩いたところにある、本山修験宗の寺院。 「宝くじ」の起源である「富籤」(くじ)発祥の地とされています。 ●箕面大滝 滝道をゴール地点まで歩くと、箕面大滝へ到着します。 大阪府で唯一「日本の滝百選」に認定されています。 滝の前にはベンチがあり、くつろぎながら滝を眺められます。 ●楓来坊(ふうらいぼう) 箕面大滝の目の前にある飲食店です。 もみじの天ぷらだけでなく、ゆずスイーツや箕面の地ビールなど、様々な箕面名物を取り揃えています。 ここでは、もみじの天ぷらを揚げる様子を見ることができるそうです。 〈今回取材したもみじの天ぷらの販売店舗の基本情報〉 ●久國紅仙堂(ひさくにこうせんどう) 〒52-0001 大阪府箕面市箕面1-1-40 TEL/FAX:072-721-2747 営業時間:9時30分~18時 定休日:毎週木曜日 アクセス:阪急箕面駅から滝道を徒歩約1分 公式HP:http://www.hisakuni.net/ ●箕瀧案(みのたきあん) 〒562-0001 大阪府箕面市箕面1-4-19 TEL/FAX:072-725-3368 営業時間:10時~17時 定休日:毎週木曜日 アクセス:阪急箕面駅から滝道を徒歩約2分 E-mail:minotakian@e-minoh.com 公式HP:http://www.minotakian.com ●久國久滝堂(ひさくにひさたきどう) 〒562-0001 大阪府箕面市箕面1-7-8 TEL:072-722-0435 営業時間:10時~17時 定休日:毎週木曜日 アクセス:阪急箕面駅から滝道を徒歩約3分 ●楓来坊(ふうらいぼう) 〒562-0001 大阪府箕面市箕面公園2-74 TEL:072-725-1168 営業時間:11時頃~17時頃 定休日:不定休(定日の悪天候時は休みの場合あり) アクセス 阪急箕面駅から滝道を徒歩約40分 たけポニョさんの自己紹介へ ページの先頭へ戻る レポーター養成講座の様子 前のレポート 次のレポート みんなのおでかけレポート集へ 1.トップページへ戻る 2.図のない京都図鑑(お出かけガイド)へ 3.お花つみガイド(お手洗い情報)へ 4.お役立ち情報玉くしげへ 5.杖休め茶屋へ |