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平成30年度京都府地域力再生プロジェクト

天使の杖でおいでやす レポーター養成講座 事後報告


時は平成の末期。
見えないレポート作成の難しさを痛感していた私たちは
ある日、メルマガ色鉛筆の編集をされている
石川佳子(よしこ)さんに相談にいきました。
すると石川佳子さんはご多忙の中にも拘わらず
レポーター養成講座を開いてくださることになりました。
(やった!これでレポートが増える!)
喜んだ私たちでしたが・・。
果たして結果は如何に!?

その1 講座概要
その2 作成レポート一覧 2020.03.10更新!
その3 見えないレポートの作り方
その4 レポートご紹介 2020.03.10更新!

その1 講座概要

【実施期間】
平成30年1月26日から3月30日(全3回)
【目的】
全3回の講座を通しておでかけレポートの完成を目指し
レポート作成に大切なこととは何かを考える。
【講師】
石川佳子氏(京都府視覚障害者協会メルマガ色鉛筆編集企画担当)
スーパーバイザー越智田氏
【参加者】
受講者5名、ゲスト参加者2名(視覚障害当事者)
他ご協力者様数名 ありがとうございました。
【講座の流れ】
第1回講座(1/26)
石川氏講話「文章と私」、ワークショップ「体感・非言語の伝えるもの」「自分にしか書けないレポートとは?」などを通し、受講生自らが言葉について考えながら取材先を決め、取材のポイント、記事作成のポイントを話し合う。
 (各自取材・レポート初稿作成)
第2回講座(2/23)
作成してきたレポートを全員で共有。
書き手の伝えたいことが伝わっているか、読み手が知りたいことは何かなどを話し合い、リライトのポイントを確認。
 (各自レポートのリライト)
第3回講座(3/30)
特別ゲスト2名を交え、レポートを読者目線で確認。
レポート作成だけでなく、言葉を通して伝えるということの意味を改めて考察。
さらに越智田氏の講話「風の郵便局」の事例などを通し、コミュニケーションツールを超えた言葉の力についても考え、講座修了。

講座修了後、各自レポートの最終リライトをすることに。
完成したレポートは、できたかたの分から、以下に順次公開させていただく予定です。
お楽しみに♪

その2 作成レポート一覧

№1 100人の僧侶が一斉に読経 智積院 by moments [公開中!]
№2 お弁当箱に詰められた美と芸術、それは窓の外に広がる庭園に息づく世界そのものだった
 吉兆・松花堂弁当と松花堂庭園
by moto [公開中!]
№3 パリッとおいしい! 箕面名物 もみじの天ぷら食べ比べツアー by たけポニョ [公開中!]
№4 見えない私たちのとっておき旅スタイル♪安心で優雅な冒険旅行に出発、進行! 丹後くろまつ号 by yuki [NEW!]
№5 乞うご期待!

その3 見えないレポートの作り方

私たちはどこかに辿り着こうとするとき、見る代わりに「探る」ということをします。
その探りかたのガイドとなり、探った先で出会う楽しみを分かち合うのが天使の杖のおでかけレポート・・
なのですが、これが意外と難しいのです。
今回、レポーター養成講座でその手っ取り早い方法を教えてもらえる・・と思いきや、
私たちはまさにその方法を自分たちで探り、“探ることから見えてくるもの”に辿り着く体験をしました。

第1回の講座終了後「皆さん各自で取材して、締切までにレポートを提出してくださいね」
と、大海に放たれた受講生5名。
さあ、どうしよう?

取材に当たり、私はまず迷いました。
ひとりで行こうか、ガイドさんと行こうか、それとも視覚障害者の仲間と行こうか。
ガイドさんといけば、安心なうえに詳しい状況解説が得られる。
でも視覚障害者への対応を知りたいなら、ひとりまたは視覚障害者同士でいったほうが雰囲気を感じられる。
読む人は、どっちの情報が知りたいかな。
一視覚障害者として、私だったらどんな情報があると嬉しいかな。
読んだらいってみたくなって、いってみたら、書いてあったとおりだったり、なんか違ってたり。
でもいってよかった!楽しかった!
そんな風に感じてもらえるレポートって どんなだろ?

第2回の講座で、受講生それぞれが作成したレポートをお披露目。
取材先も内容も人それぞれ。
講座で交わされた意見とアドバイス、他の受講生のレポートも参考に
リライトを重ね、第3回へ。

毎回違うニックネームで臨んだ講座も、あっという間に最終回。
五人五様のレポートと、それに対する特別ゲストや講師からのコメントに耳を傾けるうち、
「見えないレポートの作り方」その答えが、一つひとつのレポートの中にちゃんと存在することが見えてきました。
どんなことを伝えれば楽しんでもらえるか・・見えない立場で探りながら作成したからこそ
見えない人の心に添うレポートができあがりました。

その場所に流れた歴史を知ることで、見えなくても、歴史の舞台に立つ臨場感を肌で感じられるのでは・・
そんな想いを込めて、興味深い歴史を調べて綴ってくれたレポート。
触覚や聴覚、味覚を駆使して捉えたみずみずしい情報に、見えないからこそ見た目情報も
ふんだんに取り入れ、読み手を色鮮やかな世界へ誘ってくれるレポート。

そんなレポートたちからは、情報だけでなく、書き手の人や心そのものも伝わってきます。
作成者の想いも感じながら、楽しく読んでいただけると嬉しいです。

探りながら辿り着く場所には、簡単には手に入らない素敵な宝物がある、きっと。
これからも、探る苦労を価値あることと感じて楽しく進もう。
当初の目論みを遙かに超え、珠玉のレポートだけでなく
大切な気づきをくださった講師と参加者の皆様、ありがとうございました。

その4 レポートのご紹介

レポートのトップバッターを飾るのは、「受講者の存在が刺激となり、
視覚障害者ならではの助言が助けになりました」そう振り返るmomentsさん。
京都には寺社仏閣がたくさんあるけど、見えないのにいって楽しいかな?
そんな、誰しものあたまをよぎりそうな根本的な疑問を払拭してくれる
圧巻の光景とは・・?
京都の深淵に迫る、momentsさんの貴重な体験レポートはこちら
「100人の僧侶が一斉に読経 智積院」

2019.5.26
◆momentsさんのお次はmotoちゃんのみずみずしい感性が描く世界。
motoちゃんのレポートには、いつも“京都にはこんな素敵なところがあったんだ”という驚きと
“しかも視覚障害者がいっても楽しそう”が詰まっています。
豪華なお弁当は、ちょっと行けないという人も、読むだけで優雅な気分に・・
(でもきっと行きたくなっちゃいますよ!)
お弁当箱に詰められた美と芸術、それは窓の外に広がる庭園に息づく世界そのものだった
 吉兆・松花堂弁当と松花堂庭園
」さっそく読んでみてくださいね。


2019.10.19
◆大変お待たせいたしました!
第3弾はたけポニョさんからのレポートです。
たけポニョさんは、これまでの天使の杖のレポートとはひと味違う
「食べ比べ」という新しい発想でレポートを作成してくださいました。
ふわっとしたニックネームの雰囲気そのまま、のんびり歩いてみたくなる
箕面の滝道 もみじの天ぷら食べ比べツアー、
これからの紅葉シーズンにもぴったりですね。

もみじの天ぷらなんてあるんだ、とびっくり。
どうやらそれは天ぷらじゃないらしい、と知って2度びっくり。
ふたつのびっくりの間にタイムラグが発生したのは、
多分箕面在住のたけポニョさんにとっては
それが説明するまでもない当たり前のことだったから。
そんな、お隣さんとのカルチャーショックも楽しんだレポーター養成講座の一幕でした。

講座開講時はまだ肌寒くふもとのお店のレポートのみでしたが、講座修了後に
実際に滝まで足を運んでレポートを仕上げてくださったたけポニョさん、ありがとうございます。
食べ比べの楽しみと共に、興味深い沿線のスポットの数々も紹介してくださっています。
京都からほんのひと足。どこか日向の香りのするほっこりツアーレポート
「パリッとおいしい! 箕面名物 もみじの天ぷら食べ比べツアー」

2020.03.10
◆レポーター養成講座から早1年。
満を持して?yukiがご紹介させていただくのは、異色の“動く観光スポット”
ダイニング列車「丹後くろまつ号」です。
見えない私たちが安心して楽しめる旅ってどんなだろう?
そう考えたとき、そこに辿り着かなくても向こうからやってきてくれる、
そして座っているだけで観光気分が味わえる、でも決してバーチャルではなくリアルを体感できる。
観光列車は私たちにとってぴったりの旅スタイルのひとつとなりうるのではないか・・
そう思い至りました。
リライトが思うように進まず1年もかかってしまいましたが、それでも諦めずに掲載したいと思ったレポート。
無事掲載できましたのも、ひとえに新型コロナウイルスで有給休暇がもらえたおかげ・・
いえいえ、導きをくださった先生はじめ、お世話になった皆様のおかげです。
見えない私たちのとっておき旅スタイル♪安心で優雅な冒険旅行に出発、進行! 丹後くろまつ号


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